放課後等デイサービスは、障がいのある児童・生徒が学校の授業終了後や休日に利用できる福祉サービスで、13歳~18歳未満の学齢期の子ども向けにも提供されています。
制度の内容、対象者、申請方法までを詳しく解説します。
放課後等デイサービスは、障害や難病のある小学生から高校生までの子どもが、放課後や休日に安心して過ごせる居場所を提供する福祉サービスです。
学校が終わったあとや、夏休みなどの長期休みに、専門のスタッフが子どもたちの成長を手助けしてくれます。
● 生活能力向上支援
自立した生活を送るためのスキル習得(食事・着替え・金銭管理など)
コミュニケーション能力の向上を目的とした活動学習支援(宿題のサポートなど)
● 学習支援
学校の授業内容の補習や宿題サポート
個別の学習計画に基づいた支援
● 社会参加促進
地域活動への参加(ボランティア、イベントなど)
他の児童との交流を通じた社会性の育成
● 余暇活動・運動支援
スポーツや創作活動を通じた心身の発達促進
音楽・アート・ゲームなどのレクリエーション活動
● 家族支援
保護者向けの相談・情報提供
きょうだい児との関係構築支援
13歳~18歳未満の児童(中学生・高校生相当)で以下のいずれかに当てはまる方
● 知的障害、身体障害、発達障害など障害のある児童・生徒
● 発達障害や難病などにより日常生活に支援が必要
● 「受給者証」の発行が必要
● 医師の診断書などにより支援の必要性が認められている
● 学校に通っていることが原則
中学2年生の男の子(自閉スペクトラム症)
→ 放課後にデイサービスでソーシャルスキルトレーニングを受け、友達とのやりとりに自信を持てるように。
高校1年生の女の子(筋ジストロフィー)
→ 医療的ケアに対応したデイサービスを週2回利用。送迎ありで家族の負担も軽減。
申し込み手続きの遅れ
放課後等デイサービスの申し込み手続きが遅れると、希望の利用開始日に間に合わない可能性があります。特に、施設によっては定員が決まっているため、申し込みが遅れると利用できないケースもあります。
利用予定日に関するトラブル
放課後等デイサービスの利用予定日に関するトラブルは、事業所や保護者間で発生することがあります。
施設によっては、たくさんの子どもが利用していて、利用予定日を細かく管理しているケースもあります。希望日直前の利用申請は受け入れてもらえない可能性もあるため、必ず時間に余裕を持って申請するようにしましょう。
児童同士のトラブル
児童同士のトラブルでよくみられるのが、暴言や暴力、物の取りあいや遊びのトラブルです。学校でストレスを感じている児童が、放課後等デイサービスでそのストレスを発散する形で行っている可能性があります。
【主な相談窓口】
1.市区町村の福祉課
受給者証の申請や支給決定の手続きを行います。
申請に必要な書類や利用条件について相談できます。
2.障害児相談支援事業所
利用計画の作成をサポートし、適切な施設選びを支援します。
相談支援専門員が個別のニーズに応じたアドバイスを提供します。
3.放課後等デイサービス事業所
施設の見学や利用方法について直接相談できます。
受給者証の発行後、契約手続きを進める窓口になります。
4.厚生労働省の障害児支援施策窓口
放課後等デイサービスの制度全般に関する情報を提供しています。
5.自治体の公式サイト
各自治体の福祉サービス情報が掲載されており、申請方法や利用可能な施設の一覧を確認できます。
利用を検討している場合は、まず市区町村の福祉課に問い合わせるのがスムーズです。
気になる点があれば、自治体の公式サイトや相談窓口で確認してみてください!
Q. 料金はどれくらいかかりますか?
A.基本的には、1割の自己負担で利用可能です。ただし、世帯の所得によって負担上限額が設定されています。
Q. 週に何回通えますか?
A.個人の支援計画や家庭状況によって異なりますが、多くのケースで週2~5回程度が上限となります。
放課後等デイサービスは、障害や難病のある中学生・高校生が、自分らしく安心して過ごせる場所です。困っていること、できるようになりたいことを一緒に考えてくれるスタッフがいます。
「ひとりじゃない」「できることが増える」そんな時間が、ここにはあります。
まずは、お住まいの自治体に相談してみましょう。
【参考】