中等度難聴児発達支援事業

東京都杉並区にお住まいで、お子さんが中等度の難聴と診断され、発達について心配なことはありませんか?
中等度難聴児発達支援事業について概要や申請窓口、注意事項などを紹介します。
聞こえに課題のあるお子さんの成長をサポートするための大切な情報をお届けします。

杉並区での中等度難聴児発達支援事業とは

「うちの子、最近テレビの音を大きくするようになった」「話しかけても、聞き返すことが多い気がする」「もしかして、聞こえに問題があるのかな…」

お子さんの聞こえについて、少しでも気になることがあると、とても心配になりますよね。
もし、お子さんが中等度の難聴と診断された場合でも、杉並区には、お子さんの発達を支援するための大切な制度があります。
それが「中等度難聴児発達支援事業」です。


この事業は、中等度の難聴のあるお子さんに対して、知識や技術を持つ専門家が、お子さんの聞こえの状態に応じた発達支援を行うものです。
具体的には、言語発達支援、コミュニケーション支援、学習支援など、お子さんが社会の中で自立していくために必要な様々なサポートを提供します。

聞こえにくいことで、お子さんが言葉の発達やコミュニケーション、学習面で困難を感じることがあります。
この支援事業を利用することで、お子さんは自分自身の強みを伸ばし、 困難を克服するためのサポートを受けることができます。


杉並区で中等度難聴児発達支援事業を利用できる人

「中等度難聴児発達支援事業」を利用できるのは、以下のすべての条件に当てはまるお子さんです。

  • 杉並区にお住まいであること
  • 18歳未満であること
  • 聴力レベルが、原則として両耳の平均聴力損失値で40デシベル以上70デシベル未満であると医師に診断されたお子さん 

 ・これは「中等度難聴」と呼ばれる状態です。

  • 児童福祉法に基づく障害児通所支援の受給者証を持っていること、または取得見込みであること


具体例:

  • 5歳のSくん(杉並区在住)は、 中等度の難聴があり、言葉の発達がゆっくりですが、この支援事業で言語聴覚士による個別レッスンを受けています。
  • 12歳になるTさん(杉並区在住)は、 以前から 中等度の難聴 があり、学校の授業で聞き取りにくいことがありますが、 中等度難聴児発達支援事業で学習支援やコミュニケーション レッスン を受けています。


杉並区での中等度難聴児発達支援事業の注意事項

「中等度難聴児発達支援事業」を利用するにあたって、いくつかの注意点があります。

  • 事前の相談と確認:この事業を利用するためには、事前に杉並区の担当窓口に相談し、お子さんの聴力や発達の状態について承認を受ける必要があります。
  • 障害児通所支援受給者証: この事業は、児童福祉法に基づく障害児通所支援の一つとして行われるため、事前に障害児通所支援受給者証を取得する必要があります。受給者証の取得については、後ほど詳しく説明します。
  • 個別支援計画: 支援は、お子さん一人ひとりの聴力や発達の状態、ニーズに合わせて作成される「個別支援計画」に基づいて行われます。
  • 利用頻度や時間: 支援の頻度や時間、期間などは、お子さんの状況や個別支援計画によって異なります。
  • 費用: 児童発達支援などの障害児通所支援と同様に、 この事業の利用にも原則として費用がかかります。ただし、世帯の所得に応じて負担上限月額が設定されています。


杉並区での制度利用の窓口

「中等度難聴児発達支援事業」の申請や相談をする窓口は、以下の通りです。

【杉並区役所保健福祉部障害者施策課児童支援係】

所在地:〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号

電話番号:03-3312-2111(代表)


他にも杉並区保健所 健康推進課や杉並区子ども家庭支援センターでの相談が可能です。


杉並区での申請方法

「中等度難聴児発達支援事業」を利用するためには、次のようなステップで申請を行います

1. 医療機関での診断

まず、耳鼻咽喉科などの医療機関を受診し、お子さんの聴力レベルについて診断を受けてください。
医師に、聴力検査の結果や診断書を作成してもらいましょう。

2. 杉並区への相談

診断結果を持って、杉並区役所 子ども家庭部 障害者福祉課 障害児支援係に相談します。
事業の内容や利用の流れ、必要な書類について説明を受けます。

3. 障害児通所支援受給者証の申請

中等度難聴児発達支援事業は、障害児通所支援の一つとして行われるため、障害児通所支援受給者証の申請が必要です。
申請書に加えて、医師の診断書、お子さんの障害者手帳(お持ちの場合)、健康保険証のコピー、世帯の所得状況を示す書類などを提出します。

4. アセスメント

杉並区の職員や専門家が、お子さんの聴力や発達の状態について確認します。

5. 個別支援計画の作成

 アセスメントの結果に基づいて、お子さん一人ひとりに合わせた「個別支援計画」が作成されます。

6. 事業者の利用契約

個別支援計画に基づき、適切な支援を提供する事業所と利用契約を結びます。

7. 支援の開始

 契約した事業所にて、個別支援計画に沿った支援が開始されます。

まとめ

杉並区の中等度難聴児発達支援事業は、40~70デシベルの中等度難聴のある18歳未満のお子さんを対象に、言語やコミュニケーション、学習などを専門的に支援する制度です。利用には障害児通所支援受給者証が必要。
まずは杉並区役所障害者福祉課に相談し、聴力アセスメントを受け、個別支援計画を作成します。
聞こえに課題のあるお子さんの発達をサポートします。

参考文献