研究班について

私たちの想い(研究班の概要)

私たちは、国から指定難病とされている「HAM(HTLV-1関連脊髄症)」の
解決を目指し、全国の専門医や研究者が集まって活動している研究チームです。
「なぜこの病気が起こるのか」という原因を明らかにし、
一日も早く「確かな治療法」を患者さんへ届けること、
そして患者さんが安心して自分らしい生活を送れる社会を実現すること
を目標に、日々研究に取り組んでいます。


私たちのチーム(組織・運営体制)

この研究班は、聖マリアンナ医科大学の山野嘉久先生を代表者として、全国各地の大学病院や専門機関が連携しながら運営されています。

  • 代表者: 山野 嘉久(聖マリアンナ医科大学 脳神経内科 教授)
  • チームの仲間: 神経内科の専門医に加え、ウイルス研究の専門家やデータ解析の専門家など、国内トップクラスのエキスパートが参加しています。
  • 全国ネットワーク: お住まいの地域にかかわらず、全国の患者さんに研究の成果を届けられるよう、日本各地の医療機関と連携しています。

詳しくは「研究者紹介」ページをご覧ください。


今取り組んでいること(主な研究事業)

患者さんやご家族が最も望まれている「治療」の実現を中心に、主に3つの研究に力を入れています。

原因を突き止める
ウイルスがどのように脊髄に影響を与えるのか、その仕組みをくわしく調べています。

新しい薬をつくる
すでに他の病気で使われている薬がHAMに効果を示す可能性がないかを検討するとともに、
新しい治療薬の候補を見つけ出し、
患者さんに届けるための臨床試験(治験など)を進めています。

病気の進み方を知る
多くの患者さんのデータを分析し、病気がどのように進行するのかを明らかにすることで、
一人ひとりに合った治療につなげることを目指しています。


研究を支える土台(主要な活動基盤)

私たちの研究は、患者さんからお預かりした大切な情報によって支えられています。

患者レジストリ「HAMねっと」
研究班の中核となる活動として、患者さんにご協力いただく登録制度「HAMねっと」を運営しています。
ここに集まった情報は、新しい治療法を生み出すための大きな力となっています。

国の研究プラットフォームとの連携
国が進める難病研究の仕組み(難病プラットフォームや難病全ゲノム等実行計画など)や関連する学会と連携し、
より高度で信頼性の高い分析を行っています。

世界とのつながり
世界保健機関(WHO)や国際的なHTLV-1の学会(https://htlv.net/)とも協力し、
世界の最新知識を日本のHAM診療・研究に活かしています。


患者さんやご家族に届ける活動(研究成果と社会への還元)

研究成果を論文として発表するだけでなく、患者さんの日常生活に役立てることを大切にしています。

診療ガイドラインの作成
全国どの医療機関でも、最新かつ適切な治療を受けられるよう、医療者向けの「診療ガイドライン」を作成しています。

分かりやすい情報発信
「HAMねっと」などを通じて、病気や治療に関する正しい情報を、できるだけ分かりやすくお伝えします。

社会への働きかけ
難病対策をより良いものにするため、国や行政に対して医学的な立場から提言を行っています。


これまでの歩み(沿革)

本研究班は、厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業)や国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の
難治性疾患実用化研究事業などの支援を受け、長年にわたりHAM研究を牽引してきました。
現在では世界トップレベルの研究体制を構築し、国際的なHTLV-1およびHAM対策の中核として、次世代の治療法開発に挑み続けています。

2009年HAMが「難治性疾患克服研究事業」の対象疾患に認定
2009年厚生労働省の研究班として発足
2012年世界初のHAM患者レジストリ「HAMねっと」の運用を開始
2015年難病法に基づき、HAMが指定難病(告示番号26)となる
2019年HAM診療ガイドライン初版 創刊
2023年ロボットスーツ(HAL)を用いた歩行リハビリテーションの保険適用