Sakuraの会 in 岡山城に参加|患者・医療者の声から見えた「難病とともに生きるリアル」

2026/3/31 公開

2026年3月20日・21日の2日間、岡山城にて開催された「第18回 Sakuraの会」に3月20日に参加しました。2日間でのべ約500名の方が参加者されました。


本イベントには、医師・患者・患者団体・学生などが集まり、
「難病と医療」「誰もが生きやすい社会」をテーマにワークショップが行われました。


実際に現地で話を聞く中で見えてきたのは、医療だけでは語りきれない“日常のリアル”と、それを支えるつながりの重要性です。


本記事では、当日の様子とともに、印象に残った声や気づきをレポートします。


岡山城で開催された「第18回 Sakuraの会」に参加

2026年3月20日・21日の2日間、岡山県岡山市にある岡山城にて「第18回 Sakuraの会」が開催されました。


会場には、岡山医療センターや大学病院の医師をはじめ、在宅医療に携わる医師、患者団体関係者、学生など、さまざまな立場の参加者が集まりました。


日本患者支援財団としても本会に参加し、医師の先生方へのご挨拶や、当財団の取り組みについての共有を行うとともに、今後の連携に向けた意見交換の機会をいただきました。


また当日は、日本患者支援財団として、主催者である名古屋セントラル病院・血液内科医の

坪井一哉先生や、岡山医療センター小児科医長の古城真秀子先生へご挨拶の機会をいただきました。


当財団の取り組みについてご紹介するとともに、難病領域における情報発信や支援のあり方について意見交換を行いました。


このように、現場で医療に携わる先生方と直接対話できる機会は、今後の活動を進めていく上でも非常に有意義なものとなりました。


Sakuraの会とは ― 患者・医療者が対話する場

Sakuraの会は、希少難病に関する理解促進と、患者・家族・医療従事者の交流を目的として開催されているイベントです。


特徴的なのは、講演を一方的に聞くだけではなく、ワークショップ形式で当事者の声を共有し、参加者同士で議論を深める点にあります。


医療的な知識に加え、日常生活の悩みや社会的な課題までが共有されることで、「難病とともに生きること」を多面的に理解できる場となっています。


ワークショップ①「難病と医療」―当事者の声から見える現実

最初のワークショップでは、1型糖尿病とフェニルケトン尿症の患者さんが登壇し、実体験が語られました。


特に印象的だったのは、「治療を続けること」そのものへの葛藤です。


1型糖尿病の患者さんからは、

  • 「これから一生注射を打ち続けると知ったときに絶望感を感じた」
  • 「注射をしなくていい日が1日でもあればと思った」

といった率直な思いが語られました。


また、日々の生活では血糖値のコントロールが難しく、常に気を張り続けなければならない負担があることも共有されました。


一方で、同じ病気を持つ仲間や医師の存在が支えになっているという言葉もあり、「つながり」の重要性が大切だと感じました。


フェニルケトン尿症の患者さんからは、治療と生活のバランスについての話がありました。

  • 副作用のリスクがあっても「みんなと同じものを食べたい」という思い
  • 1日複数回の注射という負担がある


それでも治療を選択する背景には、「普通に生活したい」という強い願いがありました。


また、

  • 食事制限による制約
  • 治療薬の管理や持ち運びの大変さ
  • 進学や就職の場面での悩み


など、医療だけでは解決できない課題が多くあることも印象的でした。


ワークショップ②「誰もが生きやすい社会に」―支える側の視点

2つ目のワークショップでは、患者団体や支援者の立場から、社会全体の課題について議論が行われました。


登壇者の一人からは、家族としての経験をもとに、


  • 病気を兄弟や周囲にどう説明するかという難しさ
  • どのような状態でも最善の治療を受けさせたいという思い

が語られました。


また、現場の課題として挙げられたのが、

  • 在宅医療における対応の差
  • 小児期から成人期への移行期医療の重要性

です。


特に移行期医療については、医療だけでなく生活面の支援も含めて、継続的なサポートが必要であることが強調されていました。


さらに、患者団体の取り組みとして、


  • 診察時に医師へ共有する生活記録
  • 災害時に備えたワークシート

といった具体的な支援も紹介され、日常生活を支えるための実践的な工夫を知ることができました。


参加して感じたこと ― 医療だけでは支えきれない現実

今回のSakuraの会に参加して感じたのは、難病の課題は医療だけで完結するものではないということです。


食事、学校、仕事、人間関係など、生活のあらゆる場面に影響が及ぶ中で、

  • 正しい情報にアクセスできること
  • 同じ悩みを持つ人とつながれること
  • 長期的に支えてくれる環境があること

の重要性を改めて実感しました。


まとめ

岡山城で開催されたSakuraの会では、患者・医療者・支援者それぞれの立場から、難病とともに生きる現実が共有されました。


現場の声から見えてきたのは、「治療」だけでなく「生活」をどう支えるかという視点の重要性です。


今後もこうした機会を通じて得られた学びを、かんしん広場の情報発信に活かしていきます。