特別支援教育費って何?対象・申請方法・利用のポイントをわかりやすく解説

2025/3/19公開

2025/11/26更新

特別支援教育費は、障がいのあるお子さんが安心して学校生活を送れるようにサポートしてくれる制度です。

「自分の子どもは対象になるのかな」「どうやって申請すればいいのかな」と、悩んでいる保護者の方も多いかもしれません。

この記事では、制度の基本から申請方法まで、できるだけわかりやすく丁寧に解説します。


特別支援教育費について

1. 特別支援教育費の目的

障がいのあるお子さんの学習や生活にかかる費用を補助します。

教材費、通学費、校外活動費などが対象になることがあります。

就学を続けやすくすることで、教育の機会を広げる支援です。


自治体ごとに支給対象や要件が異なるので、地元自治体の制度を確認するのが大切です。たとえば、沖縄県では就学に必要な経費の一部を支給する制度があります。


▶参考サイト:

特別支援教育就学奨励費負担等 内容の説明(文部科学省)

特別支援教育就学奨励費(沖縄県)

2. 特別支援教育費の対象となる子ども

特別支援教育就学奨励費は、特別支援学校 に通う児童・生徒の保護者を対象としています。 

また、小・中学校の特別支援学級に在籍するお子さんも対象です。 

さらに、平成25年度以降は、 通常の学級に在籍しながらも、学校教育法施行令 第22条の3に定められた一定の障がいの程度に該当する児童・生徒も補助対象となっている自治体があります。 

(例) 札幌市では、特別支援学級在籍児童だけでなく、通級指導教室を利用するお子さんや、通常学級でも重度の障がいがある児童が対象になっています。 


▶参考サイト:

特別支援教育就学奨励費負担等(文部科学省)

特別支援教育就学奨励費負担等 内容の説明(文部科学省)

7.特別支援教育就学奨励費(文部科学省)

特別支援教育就学奨励費(札幌市)


▶お役立ち情報関連コラム:

特別支援教育費の対象者

特別支援教育費 申請法in豊島区

特別支援教育の対象者

3. 支援される費用・内容

制度を通じて、次のような費用が補助・軽減されます:

  • 通学にかかる 交通費(通学サポート・送迎も含まれることがある) 
  • 学用品費(教材費・教科書・学習用品など) 
  • 宿泊(寄宿舎)費用(特別支援学校に通う場合など) 
  • 修学旅行の費用補助など、保護者負担の一部または全部を支援 

また、制度は 教育体制の強化 のためにも用いられており、専門家チームによる支援や関係機関の連携強化などに必要な費用を補助することもあります。 

▶参考サイト:

特別支援教育就学奨励費負担等 内容の説明(文部科学省)

特別支援教育就学奨励費負担等(文部科学省)

4. 支給の仕組み・負担割合

  • 国および地方公共団体が保護者の負担能力に応じて費用を分担。 
  • 補助率の例:都道府県・市町村への補助金は2分の1など。 
  • 国立学校(特別支援学校など)に通う児童・生徒の場合、交付金として全額(10分の10)補助されるケースもある。


▶参考サイト:

特別支援教育就学奨励費負担等 内容の説明(文部科学省)

特別支援教育就学奨励費負担等(115億8,315万円)(文部科学省)

5. 申請・利用の流れ

特別支援教育費(特別支援教育就学奨励費)を利用する際の一般的な流れは、以下のようになります。

自治体によって細部は異なりますが、多くの自治体で共通している手続きです。


① 申し込み(学校または保護者から申請)

学校を通じて教育委員会へ申請する形式が一般的です。


▶参考サイト:

新潟県特別支援教育就学奨励費交付要綱(新潟県)


② 必要書類の提出

多くの自治体で提出が必要な書類は以下の通りです。

収入額・需要額調書

所得証明書(課税証明)

障害者手帳または診断書

マイナンバー関連書類

 例:沖縄県—所得証明書などが必要


▶参考サイト:

特別支援教育就学奨励費(沖縄県)


③ 教育委員会による審査・支給決定

教育委員会が書類を確認し、支給対象かどうか/支給区分を判断します。


特別支援教育就学奨励費(釧路市)


④ 支給(年1〜数回)

支給時期は自治体によって異なり、年1回〜数回に分けて支給されるケースがあります。

自治体ごとの予算や審査時期により、支給タイミングは大きく変わります。


〈例:自治体ごとの支給タイミング〉

・日野市(東京都);年2回(10月・3月)

特別支援教育就学奨励費は特別支援教育就学奨励費(日野市)

・筑紫野市(福岡県):年3回(7月・12月・3月)

特別支援教育就学奨励制度について(筑紫野市)

6. 難病の高校生に利用できる支援制度について

特別支援教育費(特別支援教育就学奨励費)は、小学校・中学校までが対象であり、高校生は制度の対象外となります。

しかし、難病や持病のある高校生でも

  • 高等学校等就学支援金(授業料の補助)
  • 高校生等奨学給付金(教材費・通学用品などの支援)
  • 自治体の授業料軽減制度や独自の助成制度

といった、家計負担の軽減につながる支援制度を利用できる場合があります。

進学後の費用に不安がある際は、学校や自治体の教育委員会に相談してみましょう。


▶かんしん広場関連ページ

社会保障制度 13~18歳の支援制度

7. まとめ—迷ったときは一人で抱え込まず、学校や教育委員会に相談を

特別支援教育費は、障がいや特性のあるお子さんが、安心して学校生活を送れるように支える大切な制度です。

支給内容や申請方法は自治体によって違いがあるため、わかりにくく感じるかもしれません。


もし「うちの子も対象になるのかな?」「何から準備したらいいんだろう…」と不安に思ったら、

学校の先生や教育委員会に相談して大丈夫です。


支援を必要としているご家庭が、

少しでも安心してお子さんの学びを見守れるように──

制度はそのためにあります。


お子さんの状況にあわせて利用できる支援を、無理なく活用していきましょう。

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