慢性炎症性脱髄性多発神経炎 (CIDP)とは
慢性炎症性脱髄性多発神経炎(chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: CIDP)は、免疫の異常によって末梢神経が障害される病気です。 末梢神経は「電気のケーブル」のような働きをして、脳からの情報を伝えることで、手足を動かしたり、感覚を伝えたりしています。このご病気ではそのケーブルの伝達を守っている“絶縁体”にあたる髄鞘と呼ばれる部分が炎症によって傷み、神経の伝達がうまくいかなくなることにより症状がでます。
監修:三澤 園子 先生
東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 脳神経病態学分野 教授
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主な症状は、手足の力が弱くなることや、しびれ・感覚の異常です。症状は数週間から数か月かけてゆっくり進むことが多く、歩く、立ち上がる、物を持つといった日常の動作が難しくなることがあります。ふらつきや疲れやすさを感じることもあります。
症状の現れ方や程度には個人差があり、よくなったり悪くなったりを繰り返す場合もあります。
手足の力が入りにくい、しびれが続く、歩きにくいなどの症状がある場合は、脳神経内科への相談を検討してください。お近くにない場合は、かかりつけ医や内科、整形外科に相談し、必要に応じて、脳神経内科への紹介を受けることもできます。
まず、症状の経過を聞き、筋力や感覚、腱反射などを診察します。次に、神経の電気信号の伝わり方を調べる神経伝導検査を行います。
必要に応じて、血液検査、髄液検査、MRI検査、神経超音波検査などを追加し、結果を総合して診断します。
免疫の働きを調整する治療(ステロイド、免疫グロブリン療法、血漿交換療法など)が行われ、症状の改善や進行の抑制を目指します。近年では、病気に関わる抗体を含むIgG抗体を減らすエフガルチギモドも使用されるようになりました。
ご病気の重症度によっては、いくつかの治療を組み合わせながら、筋力や感覚の改善・維持を目指すとともに、必要に応じてリハビリテーションで日常生活の動きをサポートしていきます。
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