2026/8/24更新
障害児福祉サービスは、障害のある子どもや発達に支援が必要な子どもが、身近な地域で発達支援や生活支援を受けるための制度です。
療育を受けたい、放課後の居場所を探したい、保育所や学校での集団生活を支えてほしいときに利用を検討できます。
障害児福祉サービスとは、障害のある子どもと家族に対し、発達、日常生活、集団生活、地域での暮らしを支える福祉サービスです。
こども家庭庁は、乳幼児期から学校卒業まで、地域で切れ目なく支援を受けられる体制づくりを進めています。
サービスは、事業所へ通う「障害児通所支援」、施設で生活支援等を受ける「障害児入所支援」、利用計画や関係機関との調整を行う「障害児相談支援」に大きく分けられます。
子どもの年齢、発達状況、家庭の状況により、必要なサービスは異なります。
この制度では、子ども本人への支援だけでなく、家族の不安や負担を軽くし、保育所・学校・医療機関などと連携しながら地域で育ちを支えることも重視されています。利用を検討するときは、子どもが家庭や集団生活の中で何に困っているのかを整理しておくと相談しやすくなります。
障害の種類や程度、家庭の状況などに応じて、さまざまな種類のサービスが用意されています。
主なサービスの種類は下記のとおりです。(※1)
● 障害児通所・訪問系サービス
● 障害児入所系サービス
● 相談支援系サービス
▼一覧表
| サービス | 主な対象・場面 | 支援内容 |
|---|---|---|
| 児童発達支援 | 主に未就学の子ども | 生活動作、遊び、集団生活への適応、家族相談 |
| 放課後等デイサービス | 学校に通う子ども | 放課後・長期休暇の支援、生活能力向上、交流、居場所 |
| 居宅訪問型児童発達支援 | 重度障害等で外出が著しく困難な子ども | 自宅での発達支援、日常生活に必要な動作の支援 |
| 保育所等訪問支援 | 園・学校等で集団生活を送る子ども | 本人支援、職員への助言、集団生活への適応支援 |
| 障害児入所支援 | 入所による保護・支援が必要な子ども | 福祉型は生活支援、医療型は生活支援と治療 |
医療型児童発達支援は令和6年4月から児童発達支援へ一元化されています。古い資料に旧名称が残ることもあるため、現在の名称や内容は自治体・事業所に確認しましょう。
児童発達支援と放課後等デイサービスは、対象となる年齢や利用場面が異なります。
居宅訪問型児童発達支援は外出が著しく困難な子どもへの自宅支援、保育所等訪問支援は園・学校等での集団生活を支える支援です。
目的が異なるため、子どもの状況に合わせて選ぶことが大切です。
対象となるのは、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などにより支援が必要な子どもです。
ただし、病名や障害名だけで自動的に利用が決まるわけではなく、市区町村などが子どもの状態や生活状況を確認して判断します。
障害者手帳や療育手帳がない場合でも、利用できることがあります。児童発達支援などでは、医学的診断名や障害者手帳が必須ではなく、児童相談所、医師、保健センター、保健所などの意見で発達支援の必要性が認められる場合もあります。
迷ったら自己判断せず、市区町村へ相談しましょう。
ただし、手帳がない場合でも必ず利用できるという意味ではありません。
自治体は、子どもの発達状況、家庭や園・学校での困りごと、医師や関係機関の意見などを踏まえて支援の必要性を判断します。
日常生活で困っている場面を具体的に伝えることが大切です。

利用には、原則として申請と支給決定が必要です。障害児通所支援は市区町村、障害児入所支援は都道府県が主な申請先です。
1. 市区町村の障害福祉担当窓口、保健センター、相談支援事業所などに相談する。
2. 子どもの困りごと、家庭の状況、利用したいサービスを整理する。
3. 必要書類を確認し、医師の診断書や意見書が必要な場合は準備する。
4. 自治体が聞き取りや調査を行い、支給量や期間を判断する。
5. 受給者証の交付後、事業所を選んで契約し、利用を開始する。
障害児相談支援では、相談支援専門員が障害児支援利用計画案を作成し、支給決定後も事業所との調整やモニタリングを行います。
初めて利用する場合は、計画作成も含めて相談できる窓口を確認すると進めやすくなります。
受給者証には、利用できるサービスの種類、支給量、有効期間などが記載されます。
事業所とは受給者証の内容を確認して契約し、利用開始後は個別支援計画に沿って支援を受けます。
子どもの状態や家庭の状況が変わった場合は、支給量やサービス内容の見直しを相談できます。
利用者負担には、所得に応じた月額上限があります。サービスを複数回利用しても、原則として上限額を超えて負担することはありません。
ただし、食費、教材費、送迎などの実費は別途必要になる場合があります。
| 区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割28万円未満) | 通所等4,600円/入所9,300円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
就学前の障害児の発達支援は、満3歳になって初めての4月1日から3年間、利用者負担が無償化されています。
新たな手続きは不要とされていますが、食費や教材費などの実費は対象外です。自治体独自の助成がある場合もあるため、申請時に確認しましょう。
負担上限月額は全国的な基本の考え方ですが、実際の請求額は利用日数、利用するサービス、食費・教材費・送迎などの実費負担によって変わります。
複数のサービスを利用する場合や自治体独自の助成がある場合もあるため、申請時に確認しましょう。
同じサービス名でも、事業所によって支援内容や特色は異なります。
制度上利用できることと、その子どもに合った支援を受けられることは分けて考える必要があります。
2026年8月時点では、令和8年度障害福祉サービス等報酬改定に関する情報がこども家庭庁から公表されています。
報酬改定は主に事業所運営や加算に関する内容ですが、保護者も利用事業所の支援プログラムや個別支援計画の説明を受けておくと安心です。
事業所を選ぶ際は、見学や面談で、支援方針、専門職の配置、保護者への共有方法、園・学校・医療機関との連携、緊急時の対応を確認すると安心です。
医療的ケアや行動面の困りごとがある場合は、受け入れ体制も事前に聞いておきましょう。
※令和8年度障害福祉サービス等報酬改定について|子ども家庭庁
どのサービスを利用すればよいか分からない場合は、まず市区町村の障害福祉担当窓口に相談するのが基本です。
必要に応じて、保健センター、児童相談所、相談支援事業所、医療機関、学校・保育所などにつないでもらえることがあります。
発達の遅れが気になる、診断前だが相談したい、保育所や学校で困りごとがある場合は、保健センターや子育て支援窓口も入口になります。
医療的ケアや難病がある場合は、主治医や医療ソーシャルワーカーにも相談してみましょう。
相談時には、家庭、園・学校、外出先などで困っている場面をメモしておくと、必要な支援を整理しやすくなります。
診断前であっても、発達や行動面の不安がある場合は、保健センターや市区町村の子育て・障害福祉窓口へ相談できます。
A. 障害のある子どもや発達に支援が必要な子どもが、発達支援、生活支援、集団生活への適応支援などを受ける制度です。
通所支援、入所支援、相談支援があり、年齢や状態に応じて利用を検討します。
A. 手帳がなくても利用できる場合があります。児童相談所、医師、保健センター等の意見により支援の必要性が認められることもあります。
発達障害のある子どもも対象となる可能性がありますが、最終的には自治体が判断します。
A. 児童発達支援は主に未就学の子どもを対象に、発達支援や集団生活への適応を支援します。
放課後等デイサービスは、学校に通う子どもが放課後や長期休暇に利用し、生活能力の向上や居場所づくりを支援します。
A. 利用者負担には所得に応じた月額上限があります。
就学前の障害児の発達支援は、満3歳になって初めての4月1日から3年間、利用者負担が無償化されています。
ただし、食費や教材費などの実費は必要な場合があります。
A. まずは市区町村の障害福祉担当窓口に相談します。
必要に応じて相談支援事業所、保健センター、児童相談所、学校・保育所、医療機関と連携しながら、申請、支給決定、事業所との契約を進めます。
障害児福祉サービスは、障害のある子どもや発達に支援が必要な子どもが、身近な地域で発達支援や生活支援を受けるための制度です。
主なサービスには、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援、障害児入所支援があります。
利用できるかどうかは、手帳の有無だけでなく、子どもの状態や生活状況、支援の必要性を踏まえて判断されます。
利用には申請や支給決定が必要で、費用は所得に応じた月額上限や就学前の無償化の仕組みがあります。
迷ったときは、市区町村、相談支援事業所、保健センター、医療機関、学校・保育所へ早めに相談しましょう。
【参考】
こども家庭庁「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定について」
※本記事は2026年8月時点で確認できる公的機関の情報をもとに作成しています。
制度の運用や必要書類は自治体により異なる場合があるため、利用前にお住まいの市区町村の最新案内をご確認ください。