
【第2回】完璧を目指さない試行錯誤。
母として当事者として向き合ったリアルな暮らし
新たに発足する「IgA腎症患者・家族会」の副代表であり、
ブログ『そらまめ日和』を運営している堀さんのインタビューをお届けします。
子育てや仕事に追われる日常の中で、
病気と向き合いながら食事管理や体調調整を続けていくことは簡単ではありません。
「減塩料理が美味しくない」「体調が辛くて家事ができない」といった壁に、
堀さんはどのように折り合いをつけてきたのでしょうか。
第2回となる今回は、数々の失敗から辿り着いた食事管理のコツや、
ご家族との心温まるエピソード、そして無理をせずに日常を乗り切るための
「自分を甘やかすルール」について伺います。
〇失敗から学んだ食卓の工夫──「家族と同じものを食べる」までの試行錯誤
〇子どもたちへの病状のどう伝えていたのか、思い出深いエピソード
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〇倦怠感や辛い時期を乗り切る「自分を甘やかすルール」と仕事の両立 🔒
〇仕事と家事を両立していく中で、夫の存在に救われた日々 🔒
もう失敗ばかりでしたね(笑)。
自分(患者)基準に合わせて減塩調味料や減塩醤油を使うと、料理の味が全く変わってしまい、
子どもたちから「おいしくない」と言われてしまったり……。
「じゃあ家族の分は普通に作って、私は市販の冷凍宅配食を食べよう」と試した時期もありました。
ですが、一個700円ほどして高価なうえに、冷凍庫の場所も取るし、何より個人的な感想ですがあまり美味しくなかったんです。
電子レンジで温め直すと野菜がべちゃっとしてしまって長続きしませんでした。
以前ボランティアで個別の相談を受けていた時、患者さんに「私も結構失敗しましたよ」と共感できたのは、この経験のおかげですね。
最終的には「スーパーで買える一般的な減塩調味料を使い、家族と同じものを作る」という形に落ち着きました。
例えば煮込みハンバーグを作る時、家族の分は煮込みますが、私の分はグリルで芯まで火を通すだけに工夫して塩分や量をコントロールする、といった形です。
ただ、子育て&フルタイム勤務中は「主食を低タンパク米に変える」くらいしか完璧にはできませんでした。
「きっちりやりすぎるのは無理!できなくて当たり前」と割り切ることも大切だと思います。
幸い、治療を経て検査データ(蛋白尿など)が落ち着いてきたため、検査数値を見ながら無理のない範囲で調整できるようになりました。
正直、あまり詳しく伝えませんでした。心配をかけたくなかったんです。
ただ、言わないでおいた分、私が入院することになった時に一番下の子がすごく心配してくれて。
地元の総合病院まで電車を2つ乗り継ぎ、ランドセルを背負ったまま一人で面会に来たことがありました。
当時はコロナ前だったので面会できましたが、子供なりに必死で心配してくれていたんだなと驚き、愛おしく思いました。
夏から秋にかけて、治療のために何度か通院・入院した際も詳しく病状は言わず、
「免疫が下がって風邪が移りやすいから面会に来ないでね」とだけ伝えていました。
次回は、公務員から再び看護師へ復帰し、「腎臓病療養指導士」の資格を取得するに至った原動力や、
医療現場で実感した当事者目線のケアについてお届けします。お楽しみに!
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