ビタミンD抵抗性 くる病/骨軟化症 広場
 

コンテンツ

 
お知らせ
 
2025.12.12
ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症の症状や診断・治療、日常生活の注意点について、医療法人医誠会 医誠会総合病院/難病医療推進センターの大薗恵一先生にご監修いただきました。

2025.11.13
お役立ち情報ページ「気になる子どものO脚とX脚治療や経過観察が必要なケースも(千葉こどもとおとなの整形外科 西須孝副院長)」を公開いたしました。


2025.11.12
お役立ち情報ページ「ビタミンD不足に注意~小児のくる病(岡山済生会総合病院 田中弘之診療顧問)~」を公開いたしました。


2025.11.11

お役立ち情報ページ「【小児科医が教える】骨がゆがむ病気の子どもが4倍に増加! その理由とは?【書籍オンライン編集部セレクション】」を公開いたしました。


2025.11.10

お役立ち情報ページ「FGF23 関連低リン血症性くる病・骨軟化症の新たなメカニズム「自己免疫性骨軟化症」を発見、未知の自己抗体の検出と確認の流れを確立」を公開いたしました。


2025.11.07

お役立ち情報ページ「医師たちも驚いた! 子どもの骨の異常「くる病」が増えている理由とは “論文マニア”の東大医学博士に聞く」を公開いたしました。


2025.04.01 
ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症広場を開設いたしました。


2025.03.10 
かんしん広場にて、「難病の医療費の申請方法」のコラムを掲載いたしました

 
こどもに関するコラム
 
“うちの子のやり方は?”――薬の飲ませ方の工夫あれこれ――
「できない」じゃなくて「できる」を見つける。難病の子どもとスポーツの話
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「“学ぶ”って、わが子にとってどういうこと?――難病とともに歩む子どもの就学を考える」①はじめに(シリーズ掲載)
「“学ぶ”って、わが子にとってどういうこと?――難病とともに歩む子どもの就学を考える」幼稚園・保育園期②(シリーズ掲載)
「“学ぶ”って、わが子にとってどういうこと?――難病とともに歩む子どもの就学を考える」小学校・中学校期③(シリーズ掲載)
「“学ぶ”って、わが子にとってどういうこと?――難病とともに歩む子どもの就学を考える」④高校期(シリーズ掲載)
 
新薬・治療情報まとめ
 
ビタミンD抵抗性くる病や骨軟化症の新薬・最新治療情報、 骨の健康に関する役立つコラムを、わかりやすくお届けします。
病気の概要
ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症とは、ビタミンDが十分に存在していても、体内で適切に働かず、骨の発達や硬化に必要なカルシウムやリンがうまく利用されない病気です。ビタミンDが不足する、ビタミンD欠乏性くる病とは区別されます。 くる病は成長期の子どもに発症し、骨の変形や発達障害を引き起こします。一方、骨軟化症は成人に発症し、骨が軟らかくもろくなって骨折しやすくなるのが特徴です。 この病気には主に遺伝性のものと、まれに後天性(腎疾患や薬剤による)のものがあります。中でもよく知られているのが、X連鎖性低リン血症(XLH)という遺伝性疾患です。 監修:医療法人医誠会 医誠会国際総合病院/ 難病医療推進センター長/大薗恵一先生

主な症状

子どもの場合(くる病)

・O脚やX脚などの骨の変形

・成長の遅れ(低身長)

・歩行の遅れや不安定な歩き方

・歯の発育異常、虫歯になりやすい

・筋力の低下や疲れやすさ

成人の場合(骨軟化症)

・骨の痛み(特に腰、脚)

・筋力の低下や歩行障害

・骨折しやすくなる(特にわずかな外力で)、骨折の治りが悪い

・慢性的な疲労感

                                  監修:医療法人医誠会 医誠会国際総合病院/難病医療推進センター長/大薗恵一先生

診断と治療

診断

・血液検査:血中のリン濃度、カルシウム、アルカリホスファターゼ(ALP)、ビタミンD関連物質などを測定

・尿検査:尿中のリンやカルシウム排泄の確認

・遺伝子検査:X連鎖性低リン血症(PHEX遺伝子の異常など)の確認

・X線検査:骨の変形や成長板の異常の確認

治療

従来は、リン製剤と活性型ビタミンD(カルシトリオールなど)の内服が中心でした。

現在では、抗FGF23抗体(ブロスマブなど)による治療が承認されており、根本的な原因である尿へのリンの排泄過剰を改善できるようになりました。

骨変形が重度の場合、整形外科的手術が必要になることもあります。


                                  監修:医療法人医誠会 医誠会国際総合病院/難病医療推進センター長/大薗恵一先生

日常生活での注意点

栄養面

医師の指示に従って、薬をきちんと服用することが最も大切です。

無理なサプリメントの摂取や過剰なビタミンD摂取は避けてください。

身体活動

適度な運動は骨の健康に良いですが、激しい運動や衝撃を伴う活動は骨折リスクがあるため注意が必要です。

骨の変形がある場合は、専門のリハビリや装具の使用が推奨されることもあります。

定期受診

血液・尿検査などを通じて、治療効果や副作用を定期的にチェックすることが重要です。

成長や骨の発達のモニタリングも必要なため、小児科・内分泌科・整形外科など複数の専門医の連携が必要です。

心のケア

長期間の治療や外見の変化(骨の変形など)に伴い、心理的な支援が必要なケースもあります。

学校生活や社会参加においても、周囲の理解と支援体制が重要です。

                                  監修:医療法人医誠会 医誠会国際総合病院/難病医療推進センター長/大薗恵一先生

まとめ

ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症は、見逃されやすいものの、早期発見と適切な治療により成長や生活の質を大きく改善できる疾患です。
現在では遺伝子診断や新しい薬(抗FGF23抗体)も登場し、治療選択肢が広がっています。

ご家族やご自身に気になる症状がある場合は、早めに専門医へ相談することをおすすめします。


                                  監修:医療法人医誠会 医誠会国際総合病院/難病医療推進センター長/大薗恵一先生

病気に関する掲載情報

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