「自分を好きになってほしい」福山型筋ジストロフィーの娘に願うこと。理恵さんインタビュー【後編】

インタビュー目次

理恵さんの素敵なお話を前中後編に分けて、お届けします。


【目次】

11.🔏家族や周囲への伝え方

12.🔏同じ病気の家族とのつながり

13.行政の支援は「いつ、何をすればいいのか」が分かりにくい

14.1歳を迎えることへの複雑な思い

15.「自分を好きになってほしい」

16.同じように診断を受けた家族へ――「一人じゃない」


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家族 赤ちゃんを抱っこするママとパパイメージ


11.🔏家族や周囲への伝え方

12.🔏同じ病気の家族とのつながり

13.行政の支援は「いつ、何をすればいいのか」が分かりにくい

現在、療育については相談を始めています。

一方で、行政の制度や福祉サービスについては、まだ把握できていない部分も多いといいます。


「今できることは、自分が知っている範囲ではやっているつもりです」


今後、身体障害者手帳などの手続きも行っていくと聞いています。

「今後、1歳を少し過ぎた頃から身体障害者手帳の手続きなども進めていくと聞いています」

ただ、今後何をどのような順番で進めればいいのかについては、まだ分からない部分があります。


「そのあたりの手続きについても聞いたのですが、今後、何をどのような順番で進めていけばいいのかは、まだよく分かっていません。役所や国の制度、手当のことなども、これから教えてもらえるのかもしれませんが、分からない部分が多いですね」


診断後に必要となる手続きが、一連の流れとして分かるものがあれば助かると話します。

「例えば診断されたら、その後に必要なことが箇条書きで一連の流れとして分かるものがあると助かると思います。何歳になったらこういう手続きがある、ということまで分かるとありがたいですね」

14.1歳を迎えることへの複雑な思い

つむちゃん イメージ

インタビュー当日、つむぎちゃんは生後11か月でした。

もうすぐ1歳を迎えることについて尋ねると、理恵さんは次のように話しました。


「1歳を迎えることは嬉しいことだと思いますが、進行性の病気なので、正直、手放しでは喜べない気持ちもあります」


1歳頃になると、周囲の子どもたちはハイハイをしたり、歩き始めたりします。

「1歳になると、周りの子は歩き始めたり、当たり前のようにハイハイしたりするので、少しずつ差が大きくなってきたと感じています」

また、進行性の病気であることから、時間が進むことに対しても複雑な思いがあります。


「寂しいですし、できることならこのままでいてほしい、と思うこともあります。進行性の病気だからこそ、そう感じるんだと思います」


15.「自分を好きになってほしい」

つむぎちゃんに、これからどのように育ってほしいかを尋ねました。


理恵さんは、インタビュー前日に相談員と話した内容について教えてくれました。

今後、周りの子どもが歩いたり走ったりする中で、自分との違いを感じる時が来るかもしれません。

「周りの子が走ったり歩いたり、いろいろなことができるようになる中で、『どうして私はできないんだろう』とこの子が思ってしまうことが、私はすごく悲しいんです。昨日もそのことを相談していました」


「その相談員の方が、『自分を好きになってほしいですね』とおっしゃっていて」

理恵さんも同じように考えています。

「私も、自分に自信を持ってほしいですし、自分を好きになってほしいなとすごく思っています」


また、周囲の人にも、病気だけでつむぎちゃんを見てほしくないと話します。

「『この子は病気があるから』と思って接するのではなく、一人のつむぎとして接してほしいです」


「気を使いすぎずに、うまく言えないんですけど、いろいろな人や経験の中で揉まれながら、一人の子どもとして生きていってほしいなと思います」


16.同じように診断を受けた家族へ――「一人じゃない」

理恵さん家族 イメージ

最後に、同じように診断を受けたばかりの家族へ伝えたいことを尋ねました。

「もう『全く治らない病気』というだけの病気ではなくなってきていると思います。数十年前と比べると、未来は少しずつ明るくなっているんじゃないかなと思います」

 

そして、同じ病気の家族とのつながりについて、次のように話しました。

「一人じゃない、ということを伝えたいです」

診断後にZoomで同じ病気の子どもを育てているお母さんたちと話した時、自分と同じ経験をした人がいることを知りました。

 

「みんな通ってきた道なんだな、と感じました」

「『分かる、私もそうだった』と言ってくれたお母さんたちがいたから、私は今、前を向けているのかなと思います」

 

普段の生活では、障がいのある子どもや医療的ケアのある子どもと直接会う機会は多くないとも話します。

「障がいのある子や医療的ケアが必要な子に、私は今の生活の中ではあまり会うことがありません。だから、身近なところでは、同じような状況の子は少ないんだなと感じて、すこし、孤独を感じることがあります」

 

一方で、SNSやLINEでは同じ立場の家族とつながることができます。

「でも、SNSやLINEではたくさんの仲間とつながっていますし、一人じゃないと思えます」

そして最後に、今の気持ちをこう話してくれました。


「今できることを、一つずつやっていくしかないなと思っています」



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