2026/6/29 公開
国会請願とは、国民が国に対して「こうしてほしい」「この制度をよくしてほしい」と願いや要望を伝える方法のひとつです。
日本では、だれでも国に意見や要望を伝える権利があり、これは憲法で認められています。
たとえば難病の患者さんやご家族が、
といった願いを国に届けるために行われるのが国会請願です。
請願を国会に提出するためには、国会議員に内容を理解してもらい、
「この請願を国会に提出します」と協力してもらう必要があります。
この議員を「紹介議員(しょうかいぎいん)」と呼びます。
JPA(日本難病・疾病団体協議会)は毎年、多くの患者さんやご家族、支援者の署名を集め、
難病や慢性疾患のある人たちの声を国会へ届けています。
① 署名を集める
まず、患者さんやご家族、支援者のみなさんから署名を集めます。
署名の数が多いほど、多くの人が「この課題を解決してほしい」、
「この取り組みを実現してほしい」と思っていることを伝える力になります。
② 国会議員に協力をお願いする
集まった署名を持って国会議員を訪ね、紹介議員になってもらえるようお願いをします。
③ 国会へ提出される
紹介議員を通じて、請願書(署名簿)が国会へ提出されます。
④ 委員会で話し合われる
提出された請願は、内容に応じて担当の委員会で審査されます。
難病や医療、介護に関する請願は、多くの場合「厚生労働委員会」で話し合われます。
⑤ 採択するかどうか決まる
国会で内容が検討され、採択(賛成)または不採択(見送り)のどちらかが決まります。
⑥ 採択された内容が政府に伝えられる
採択された請願は、必要に応じて政府へ送られ、制度の見直しや新しい取り組みの検討につながります。

残念ながら、採択されたからといって、すぐに制度が変わるわけではありません。
しかしながら、採択された請願について、国は誠実に受け止め、対応しなければならないと法律で決められています。
そのため、多くの人の署名とともに国会で採択された請願は、とても重みがあり、これまで患者さんやご家族の多くの願いが実現してきました。
国会請願は社会を少しずつ動かしていく大切な活動なのです。
署名の数は、
「請願の内容が実現することを願っている人がどのくらいいるのか」
を示す大切な目安になります。
もちろん、署名が多ければ必ず採択されるわけではありません。
しかし、国会議員や行政の担当者は署名数を必ず確認します。
そのため、一人でも多くの署名が集まることが、
要望を実現する後押しになります。

JPAは1986年から国会請願を続けています。
これまでの請願活動は、
制度が変わるまでには長い時間がかかることもありますが、多くの患者さんやご家族の声が集まることで、
社会は少しずつ前に進んできたのです。
国会請願は、患者さんやご家族の「困っている」「こうなってほしい」という思いを国へ届ける大切な仕組みです。
一人ひとりの声は小さくても、多くの人の声が集まることで社会を動かす力になります。
JPAは毎年、難病や慢性疾患のある方々の声を国会へ届ける活動を続けています。
かんしん広場では、その取り組みや請願内容について、今後わかりやすくお伝えしていきます。