「声を上げられない子どもにも、ちゃんと届くように」
子どもたちのSOSに寄り添い、一人ひとりと向き合う
公益社団法人 ON THE ROADsの津田さんにお話を伺いました。
ON THE ROADsでは、子どものいじめ相談や伴走支援をはじめ、
難病のある子どもときょうだい児への支援、
地域の人たちと一緒に取り組む体験活動など、さまざまな活動を行っています。
活動のかたちは違っていても、その根底にあるのは、
「子どもたちを元気にすること、子どもたちをサポートすること」
という共通した思いです。
前編では、ON THE ROADsの活動の原点となった「いじめ支援」について、
活動を始めたきっかけや、学校への出張授業、
そして子どもたちから寄せられるSOSについてお聞きしました。
1. ON THE ROADsの活動について教えてください
2 活動の原点となった「いじめ支援」
3. 学校での活動から、個別の相談へ
4. コロナ禍が大きな転機に🔏
5. 「学校に行きたくない」から「消えたい」まで🔏
6. まずは、子どもの話を聞く🔏
7. 「親には言わないで」と言われたら?🔏
8. 電話とLINE。それぞれの「相談しやすさ」🔏
9. 「一番つらい子」は、声を上げられないことも🔏
10. 学校と保護者・子どもたちの中立の立場で🔏
11. 子どもたちの「助けて」を、どう受け止めるか🔏
大きく分けると、3つの柱があります。
一つ目が、子どもたちの「いじめ相談対応」と「伴走支援」です。
これは、ON THE ROADsが最初から取り組んできた活動になります。
二つ目が、難病のある子どもたちと、きょうだい児への支援です。
例えば、難病のある子どもとご家族を対象にした旅行支援や、地域での体験活動などを行っています。
そして三つ目が、「子どもたちが住みやすい社会をつくる」という活動です。
例えば、地域の企業や地域の方々と一緒に、子どもたちが参加しやすいイベントをつくったり、
地域の中で子どもたちを受け入れる環境を少しずつ整えたりしています。
一見すると、それぞれ違う活動に見えるかもしれません。
でも、私たちの中では全部つながっています。
「子どもたちが元気に過ごせるようにしたい」「子どもたちが一人で悩まなくてもいいようにしたい」
というところは共通しているんです。
活動を始めたのは、2015年頃です。
当時、いじめのニュースがたくさん報道されていて、
それを見た創設者が「自分にも何かできることがあるんじゃないか」「子どもたちを元気にしたい」
と考えたことがきっかけでした。
最初は、周りの友人たちと一緒に活動を始めたそうです。
創設者自身も「スポーツ推薦で高校に入ったが、入学式前から部活の先輩からいじめられていた」
と話していて、その出来事を今も覚えているそうです。
その経験から、「いじめを受けた側には長くネガティブな記憶が残ることがある。
だから、いじめはなくさなければいけない」と考えるようになったと聞いています。
そこから、まずはイベントや啓発活動を始めました。
当初は「お願いだから学校には近寄らないで欲しい」と教育委員会等から敬遠されていたが、
活動を続けていくうちに先生方にも知っていただき、学校から声をかけていただくようになりました。

活動を始めて2~3年くらいすると、
学校や教師の口コミで年間80校ほどを訪問するようになりました。
道徳の授業や講演などの形で、子どもたちに「いじめをすることは恥ずかしいことだよ」
「いじめをするのもいけないし、見て見ぬふりをするのもよくないよ」と伝えていました。
ただ、学校に行って活動をする中で、少しずつ課題も見えてきました。
学校に行くことができている子どもたちには、こちらから話を届けることができます。
でも、学校に行くことができない子どもたちには、その言葉を届けることができないんですよね。
「学校に行けている子どもだけが、支援につながる」という状態ではいけないのではないか、
と思うようになりました。.....................................